六本木詩人会 六本木詩人会 ホテルアイビス六本木

抒情小曲集ショート・ピース

高塚謙太郎


 (No1)

ドーターのひきたおしを待ちどおして
やってくるの緑色の水平を越え
あたりは水がゆたかな
ゆたかな水辺の
今から静かな球気を掌でまるく額にして
道しるべから水につかっていく
あの夕べの照りはえたシルエットが遠く
気遠く
ひとつのくちびるがはじけると
またくちびるがはずむ
水を境にあちらとこちらに
一歩がむすび
ふっている腕が枯れていく
声をあげていたドーター





※「抒情小曲集ショート・ピース」という名の下に、今後随所でこの手の詩片を提出していきます。とりあえず適当にナンバリングしておきますが、今回がその一つ目ということになります。



高塚 謙太郎(たかつか けんたろう)

1974年、ブラジル・サンパウロ生まれ
大阪在住
「詩学」「現代詩手帖」「ユリイカ」投稿欄を経て現在にいたる

第1詩集『さよならニッポン』(思潮社)
詩誌「ウルトラ」同人
ネット詩誌「四囲(she)」同人
個人詩誌「厩」主宰


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