六本木詩人会 六本木詩人会 ホテルアイビス六本木

白絶シロタヘ

水無田気流


共鳴箱は これから
臨界リンカイ-素音ソーンに突入する―――――――

アマツブの視界から
逆流する胞子群
私たちは、このはじまりからいつも
無謀にはみだしていく

水びたしの言葉が
呼吸に還る線上
時はやがて生へとのぼりつめていく

オンとオンのあいだ
生存がシタタリ落ちる
一滴、君の画フルエ

騒音ブレル喧騒ブレル誤作動ブレル―――――――

ひなたの明差にくらまぬように
よあけの音叉におくれぬように
私たちは、この消失からいつも
無謀に延長していく

陽が騒ぐ地点で
白昼 風景をひたす真空
生はやがて時へとのぼりつめていく

 センとセンのあいだを
 媒介する時魚
 騒乱ソーラン-波は高く
 
境域に羊
追うものも
追われるものも―――――――――

仮定風景
ゼンとゼンのあいだを
木星が通過する
私たちは
無謀な延長をクリカエシ
暗箱から発して この
響派に還る

派生風景
残像ザンゾー-揺揺ヨーヨーとして
シロタヘノ
雲に溶ケルハ
明度の






初出『現代詩手帖』2009年2月号、連載詩「FULL L(ふるえる)」より



水無田 気流(みなした きりう)
1970、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程単位取得満期退学。
現在、東京工業大学世界文明センター・フェロー。
2006年、第1詩集『音速平和』(2005年、思潮社)で第11回中原中也賞受賞。
2008年、第2詩集『Z境』(2008年、思潮社)で第49回晩翠賞受賞。
評論に『黒山もこもこ、抜けたら荒野 デフレ世代の憂鬱と希望』(2008年、光文社新書)。
URL:http://blue.sakura.ne.jp/~intermezzo

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