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でんぱ

渡辺玄英


耳なくした
でんぱ
きいてる
ででんぱ
の色を感じた
衰弱して はじめてわかった
笑う星のけ、けいれん
さざなみ(あやなみ?
あかるい夜明けの宇宙を
ここここにいるね
(ねっ、おきてる? きこえているの?
衛星がこごえる(・)になって
ふるえるふるえる
人工着色料と甘味料が
舌先にのこって(ベロだしてごらん
天国をかたれば救われますか?
ぼくわおまつりにいきたい

たしかめる(たしかめたい?       きみがいてぼくがいる
そこにいる(いるのはだれ?       そんなところにぼくはいない

ほんとうは だれもいないんじゃないのか?
ビルの電波塔にはりつけにされて
ときたま影がのびるけど
高いところから
眺望(ちょーぼー)するのはだれだろ
(ときたま影がのびるけど(凍りついて
(はりつけにされて(過去も未来も
もうじぶんの表情(ひょーじょー)もおもいだせない
耳ないのに 耳すまして
ちらばったからだ てんでばらばら
でも、でんぱにふるえながら(過去も未来も

球体の街にうかびあがる (ゆがんじゃったね
ぼくらわたしら
たたくさんぬぎ捨ててここにきたかんね
リンカクあやふやになって
消えていく たま
むひょー




(初出「九」17号、1999年5月25日)

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渡辺 玄英(わたなべ げんえい)
詩集に『海の上のコンビニ』(思潮社)、『火曜日になったら戦争に行く』(同)、『けるけるとケータイが鳴く』(同)など。
現在、「現代詩手帖」誌にて詩誌月評を連載中。

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