あなたが
すきです
だいすきです
橘上
あなたのしろいいのちにことばをうしないたい
はっしてはうずき
あなたのことばにころされる
ぼくのことばの、ちにおちたしがいを
ひをつけて、ささげる
あなたのまえではなびとなって
せめて、いろになるように
ものがたりをはじめるよりはやく
いのちをなくしたぼくのことばは
いみよりはやくそのみをもやして
いろがたりをこころみる
そのとうめいさのうそで
どこかでみたようなぼくを
みたことのないひとにみせつけて
ものがたりにならないようにほくそえむだけ
あなたにふれることでしか
あなたをうらぎれないのなら
うらぎりみまんのぼくのことばは
なまぬるくあなたをさかなでするだけ
いつまでもしをおいぬけぬそくどで
あなたにかたりつづける
ねむりをねむらぬぼくのからだは
あなたのしろいことばで、いのちをなくせはしなかった
いま
あなたをうたいたい
あなたをうたうことで
うたえないあなたをあきらかにしたい
うたう
あなたがうたではないことを
あなたをうたうほど
あなたになれないことばがはっされ
きえてゆく
うたいつづけて
あなたではないことばをかきけして
うたわれなかったことばがのこる
そのことばのしろいからだ、それがあなただ
うたえなかったことばのしろさに
いくつもことばをかさねても
ひとつのかげすらかさねられずに
ぼくはことばをうしなった
ぼくはうたう
うたえないことばをみつけるために
あなたのからだのしろさとともに
いきをもらすために
とうめいでないぼくのといきは
きっと、ことばをからめてしまうから
ぼくのこきゅうはとまらないだろう
あなたとこきゅうをまじえても
いろがひとりではなたれるだけ
こんなことばのかけひきに
せめて、あめだけふってほしかった
ゆうだちをおそれるあなたがおそろしくて
ぼくはあめにはなれなかった
あめになれないぼくはあなたと
あめあがりにあうこともできたのに
ぼくらはたがいのあめあがりをしらずに
あまおとばかりきいていた
あまおとがうたともきづかないで
あまおとがあなたをうたうりゆう
あまおとがあなたをうたわないりゆう
あまおとのなかで
おなじかおしてうたわれるなら
りゆうがあるということが
あなたののぞんだうらぎりです
あめになって
あめのひのあめのじかん
あなたのしろいいのちにむかって
ぼくのからだのとうめいを
くだけちるほどぶつけては
あなたのおんぷのひとつになりたかった
あめをきらうあなたは
あめのなかのはいいいろを
あなたのはいいろにひきこんで
なまかわきのまま、やりすごす
ねむりのねむりをゆめにみて
あまおとがこえをかきけすので
ぼくはじゅうせいをならす
このじゅうせいはあなたをうちぬけない
なにもうてないじゅうせいで
いっときあなたのこまくにくちづける
じゅうせいはなる
しろいいのちをうばえずに
どすぐろいおとだけのこして
ひだるまのいちにちを
かろやかにこなしながら
あなたのことばととりひきしながら
あなたのしろいいのちが
ついにことばをもったとしても
ぼくはそのことばをはっしないだろう
あなたが
すきです
だいすきです









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