(池)
雨のうたを聞きながら
壬申の乱って遠い昔なのかな
蛙は少し疲れた表情をして
少年による殺人の記録(全身タイツの豚を焼いて
孤独なヒトデが断末魔の杖をついている
列車事故でひとりだけ助かった男の寓話
泥の涙(大杉栄が好きでした(自由を考えるのですね
金属の邪悪さで吸血鬼は犬を造形した
(笛)
げゑ(水の造形、素敵ね
行き場のない水族館で人間がたくさん死んでゆく
おかしみのある暴風雨のスライドを見ながら
神様の背中を押して、ホームに落としちゃった
終末に流す涙はサザエさん症候群
ニーチェさん、ニーチェさん、抒情は死んだそうです
げゑ(あなたはいない(あなたは
(声)
「くずもちがたべたいのら」
万葉集を枕にして眠る(奇跡的な水泳したいです
機械化された牛の つめたい皮膚の 悲しい言語
あ~あ、後鳥羽さんが飛ばされちゃったよ
鋭い鶴の重力 はじけて蟹工船 イノチガケの暴走
(比喩)
「扇風機の音が最高ですか?」 というアバウトな魔法
ヨゾラの記憶(装飾女子と草食男子の華麗なるマクドナルド生活
「いえ、練乳が好きです」 って肺癌で僕は死にます
サイボーグの地獄が脳内を すべらずに歩き回る
黒猫の冒険には(絶望もなく(希望もなく ⇒ 無残な比喩
象の上に乗った冒険王が笑う(戦争です
牛の液体が鬱病の九官鳥の扉を開く(強引だね
「日本人ですか?」 ⇒ 人間でハムを作る という魔法
もののけ姫のRPG(国家の全てを握るゲームだということでちゅ
「ここだね、水駅は」 ⇒ 通俗なんて ラララ
(子供)
青空の剥製が永遠でした(ひとでなし ⇒ 無罪でしたが死刑になりました
「おかあさん、ぼくは初号機です」 ひきこもって 夏
輝きたい いや ただ生きていたい
不機嫌な阿修羅が空中で語る物語にあなたはいますか?
『ゆれる』って映画が好きです 心の波 波 波
「やましたくんは、ぼろぼろのおりがみでなにをつくるのだろう」
トナカイの鼻が膨張する 夜を破裂させるような 犬死
(皿回し)
宇宙のコンビニでエイリアンたちが笑ってたよ
蛙の歌 砂時計に仕掛けられた神様の心臓
蜂がベストセラーを襲う(年代で表現を縛るってバカだ
浮遊する海鼠言語が洗う皿(詩に税金をつけることにしました
透明なまま 消えて 消えて 馬刺しで世界を救おう
防衛ジジイと総攻撃ババアの コショウをお互いに浴びせまくるゲーム
南極が燃え上がる(白熊は純愛ですよ
戦争の足音が福岡県の田舎のOLにも 聞こえた
無臭の殺意(時給で生存を願う武士の末裔たち(廃刀令のおかげです
残酷なオムレツ
「雨」=トーク
松本秀文
松本 秀文(まつもと ひでふみ)
1979年 12月20日生まれ。いて座。A型。福岡在住。
既刊詩集に『鶴町』、『白紙の街の歌』(ともに思潮社)などがある。
詩の朗読でも地味に活躍中。詩誌「ウルトラ」同人。
ブログ「sokudotaroの日記」時々更新中。http://d.hatena.ne.jp/sokudotaro/















